2025年9月9日、六日町駅から徒歩7分ほどの場所に新たな海鮮居酒屋「凪(なぎ)」が誕生しました。
魚のプロがたどり着いた、“自分の店”

店を営むのは、オーナーの林可奈子さんと、娘の未来(みらい)さん。白い暖簾に刻まれた「凪」の文字には“人生の荒波から少し離れ、ここでは穏やかな時間を過ごしてほしい”という想いが込められています。

可奈子さんは、小さな頃から料理が大好きで、大手スーパーの鮮魚コーナーに17年間勤務。魚の知識や目利きを磨き上げ、「鮮魚士2級」の資格も取得しました。
そんな“魚のプロ”である可奈子さんが、「自分のお店を持ちたい」と強く思うようになったのは、2022年に大きな病気を経験したことがきっかけでした。
「このままの生活でいいのか、やりたいことに挑戦しないまま終わってもいいのか」——。
そう自問した末、家族の後押しを受け、ついに夢だったお店を形にしました。現在は病気も完治し、元気に厨房に立っています。
お店づくりにはお兄さんも協力し、内装や設備の一部を一緒に整えてくれたそう。
また、もう一人のスタッフは地元の八百屋さん。新鮮な地場産野菜が毎日仕入れられるため、料理にも季節の彩りと安心感が添えられています。魚だけでなく、野菜の美味しさも味わえるのが「凪」ならではの魅力です。
親子でつくる“ほっとする空間”

「居酒屋」と聞くとにぎやかなイメージを抱きがちですが「凪」はどこか静かで落ち着きのある空間。カウンター、テーブル、小上がりまであり、ひとりでもグループでも気兼ねなく過ごせます。
木のぬくもりを感じる内装と、ほんのり灯る照明が、やさしい空気をまとっています。

このお店のもうひとつの魅力が、可奈子さんと未来さんによる“母娘タッグ”。厨房で魚をさばく可奈子さんと、接客を担当する未来さん。自然体で息の合ったやり取りが、お店の居心地をさらに良くしてくれています。
「ここに来ると落ち着く」「なんだか帰りたくなくなる」。そんな声が多いのも納得。店名のとおり、心に“凪”が訪れるようなひとときを過ごせるから不思議。
海鮮メニューに自信あり!

メニューの主役は、やはり魚。おすすめは「刺身の盛り合わせ」と「アジフライ」。
その日一番の魚を厳選してつくる刺身盛りは、マグロやタイ、甘エビなど季節の美味しさがぎゅっと詰まっています。ぷりっとした食感と上品な脂が口の中でとろけ「これが六日町で食べられるなんて」と驚く方も多いそうです。


アジフライは、揚げたてを塩と自家製タルタルの二通りで楽しめる贅沢な一品。衣はザクッと香ばしく、中はふんわり。魚の扱いに長けた可奈子さんだからこそ出せる食感です。
そのほか、県内産「じゃばみ豚」の料理や、実家で採れた枝豆など、地元食材を取り入れたメニューも豊富。お通しもできる限り手づくりにこだわり、月替わりのおすすめ料理はリピーターの楽しみのひとつになっています。
母と娘が灯す、あたたかな光

「“おいしい”のひとことが、なによりのエネルギーなんです」
そう語る可奈子さんの言葉には、魚と向き合ってきた長い年月と、挑戦を選んだ人の覚悟がにじんでいました。
「ここでいろいろな人とのつながりが生まれてくれたらうれしい」
その想いをのせて、母と娘の営む小さな居酒屋は、今日も六日町の夜にそっと灯りをともしています。
居酒屋 凪 店舗情報
<所在地>
〒949-6680 新潟県南魚沼市六日町2117 旅川ビル1F
<営業時間>
16:00〜23:00
<定休日>
火曜(他不定休あり)
<予約>
025-711-1679
<Instagram>
https://www.instagram.com/izakayanagi/?hl=ja
※この記事は訪問時点の情報をもとに構成しています。最新の営業情報は、店舗公式Instagramなどでご確認ください。