新潟県南魚沼市六日町の「freely(フリーリー)」は、誰かの“好き”をそっと後押ししてくれるような、静かな熱を帯びた古着ショップです。

2025年夏、駅から徒歩2分という好立地にリニューアルオープンし、広くなった空間に個性豊かな古着たちがゆったりと並んでいます。
営むのは、南魚沼市六日町出身の町田哲平さん。
高校時代に通っていた「HUG」や「ADOOM」など、地元のショップに憧れ「いつか地元に自分の店を持ちたい」と夢を抱いたのが始まりでした。

お客様の中心は30代〜50代と、落ち着いた世代が多く、県外から訪れるファンも少なくありません。
店名の「freely」には、“もっと自由に、もっと気ままに、自分らしく”という想いが込められており、その名の通り、訪れる人が自分の感性を大切にしながら洋服を選べる場所として人気を集めています。
好きなことしか続けられない…そんな自分を信じたくて

高校卒業後、町田さんはダンスを学ぶために埼玉へ。
自己表現と向き合う日々の中で「好きなことしか続けられない自分の個性」を実感し、それを強みにして生きようと決意します。
やがてファッションに魅了され、20歳のときに都内の大手アパレルショップへ就職。現場での接客・販売の経験を積みながら、21歳のときには古着の世界に足を踏み入れ、バイヤーとしての活動をスタートしました。
現在は、輸入業者から仕入れたヨーロッパ古着を中心に、月に2回、直接東京へ足を運び、すべて自分の目と感覚でセレクトしています。
ピックの基準は「かわいい」「あの人に似合いそう」

freelyの在庫は、常時およそ250着。
きれいめで上品、でもどこか遊び心があるユーロ古着がずらりと並びます。
仕入れの際、町田さんが大切にしているのは「かわいい」とインスピレーションできるかどうか。
言葉にするとシンプルですが、その“かわいい”には感性と経験、そしてお客様への想いが折り重なっています。
「このシャツはあの人に似合いそうだな」
そう思い浮かべながらピックすることも少なくないといいます。

素材感、シルエット、ボタンの配置、縫い目のクセ……。
一着ごと細やかな特徴を説明できるのは、町田さんが実際にすべての服に袖を通して確かめているから。
freelyに並ぶ洋服には、そんな町田さんの“想い”がひとつひとつに込められています。
店内のアイテムはメンズ7:レディース3のバランスですが、ジェンダーにとらわれず、自分らしい着こなしを楽しんでもらえるようなセレクトになっています。
古着屋という“天職”を通じて、まちをもっと面白く

町田さんは「古着屋は自分の天職」だと話します。
「自分のセンスを買ってもらえる仕事なので、緊張感はありますがそれすらも楽しんでいます」
と笑うその姿に、古着と向き合う純粋な熱量が滲んでいます。
freelyは今後、観葉植物や雑貨、アートなど、他ジャンルとのコラボレーションも展開していく予定です。広くなった店内を活かして、POP UPイベントや作品展示など、地域との接点を育む活動も視野に入れています。

また、Instagramでは新着アイテムの紹介だけでなく、LOOKBOOKなども投稿しており、アナログな接客とデジタルな発信をうまく融合させながら、新しい客層の開拓にも取り組んでいます。
「50歳までは店頭に立っていたい」と話す町田さん。
その言葉には、日々この空間で生まれる“出会い”と“選択”への誇り、そして地元・南魚沼市への愛情が込められているように感じました。
自分らしい一着と出会いたいなら、「freely」に足を運んでみてください。
町田さんのつくるハイセンスな空間と、毎日が少しだけ楽しくなるような洋服があなたを待っています。
freely(フリーリー)店舗情報
<所在地>
〒949-6680 新潟県南魚沼市六日町124-2 2F
<営業時間>
13:00〜19:00
<定休日>
不定休(Instagramをチェック)
<Instagram>
https://www.instagram.com/freelyclothing_/?hl=ja
<BASE>
https://freelystore5.theshop.jp
※この記事は訪問時点の情報をもとに構成しています。最新の営業情報は、店舗公式Instagramなどでご確認ください。