「お世話になってるピアノ教室の先生に恩返しがしたいっ!」
そんな想いを胸にピアノ調律師になった、南魚沼市六日町出身の上村紗耶佳さん。
2023年3月に地元に戻り独立開業するまでの道のりを伺わせていただきました。
ピアノをはじめたのは4歳のころ。
同級生のお母さんが先生をしていたこともあり、ピアノに興味をもち教室に通うようになりました。
小学生のころは学校から帰ってくるとランドセルを玄関に置いて近くの公園に遊びに行くような活発なこどもだったそうです。
それでもピアノに触れなかった日はなく、高校生まで教室に通い続けました。
10年以上、通い続けられたのは「音楽をたのしみなさい」と励まし続けてくれた先生のおかげ。
「この恩に報いたい」と自分は何ができるか模索したときに調律師という仕事があることを知り、これしかないと感じこの道を選びました。
またむかしからピアノというよりは「ピアノ自体」が好きなことに気づき、もっとピアノという楽器の機構を理解したいと思ったこともありました。
地元の高校を卒業後、ピアノ調律が学べる東京の専門学校へ。
卒業後は会社員として調律の勉強と仕事に励みました。
また母校の非常勤講師として後進の育成にも力を入れていたそうです。
起業の理由
そんな上村さんがUターン起業を思い立った理由を聞いてみました。
「会社員時代は調律や修理にかけられる時間が決まっており、自分が思うような作業ができず苦しかったです」
と苦笑いで語る上村さん。
さらにノルマなどもあり、かなり厳しい環境だったそうです。
また人混みと一人暮らしが苦手だったことも理由のひとつ。
「うちは家族の仲がよくて、いつも誰かが家にいたので、ひとりでいるのが耐えられなくなっちゃいました」
7年間の上京生活に区切りをつけ、一念発起し地元での起業という道を選びました。
調律師のお仕事
ピアノ調律師といっても調律だけではなく、修理やメンテナンスも大切な仕事。
また開業にあたり古物商の免許も取得し、中古ピアノの買い取りや販売もできるようになりました。
「調律師になったら筋肉ムキムキになりました」
ピアノのパーツはひとつひとつがかなり重く、持ち運ぶことも多いため自然と鍛えられたそうです。笑
そんなこともあり調律師は男性が多く、出張で調律に行く際には女性の調律師ということでお客さんに驚かれることも。
出張の場合、お宅に上がらせてもらうことがほとんどなので、女性調律師ということで安心してお願いしてもらえることもあるそうです。
ピアノをいい状態に保つためには年に一回程度のメンテナンスが必要で、毎日頻繁に弾く場合は半年に一回はメンテナンスが必要とのこと。
新潟県の中越エリアであれば出張料金は無料、また群馬県や長野県の一部にも無料で出張してくれます。
これからの野望
Uターンして2ヶ月。
まだ恩師のピアノの調律はできていないとのこと。
「先生のピアノを調律できる日を夢見て勉強に励みます!」
と意気込む上村さん。
もうひとつの夢は、誰もがピアノに触れ合える場所をつくること。
自宅の一部をリフォームした工房のとなりに、そんな場所を作りたいと笑顔で語ってくれました。
2023年の秋頃には事務所と工房が完成する予定。
これからピアノをはじめたい人は「はじめまして」、すこし時間が空いた方は「ひさしぶり」と、気負わず気軽にピアノ体験をいかがでしょう。
ゆきぐにピアノ 店舗情報
<所在地>
〒949-6608
新潟県南魚沼市美佐島92-7
<連絡先>
TEL 025-772-4623
FAX 025-786-4991
<定休日>
不定休 9:00〜18:00
<ホームページ>
https://www.yukiguni-piano.com/
<Instagram>
https://www.instagram.com/yukiguni_piano/
<LINE>
https://line.me/R/ti/p/@566yeoct